電子竹林:Blog

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「ハノイの純情、サイゴンの夢」☆

神田憲行 講談社文庫。著者は'97年7月から約一年、ベトナムサイゴン(ホー・チ・ミン市)で日本語学校の教師生活を送る。この経験をまとめた「サイゴン日本語学校始末記」が第13回潮賞ノンフィクション賞を受賞。それを第一部として、第二部を加筆したものが本書。現地の日本語学校教師という位置が面白い。非常にリアリティがある。日常の描き方が上手い。特に社会主義的な典型的な役人主義からはにらまれ、生徒たちのジェラシーに板挟みになり、日本の援助元には嫌われる…この先生の立場にはまったく感情移入し切ってしまった(^^;)。凄く、面白かった。著書に朝日新聞社刊「ヴェトナムへ行こう」がある。これは、この前読んだ文春文庫「ベトナムへ行こう」とは違うもの(^^;)。最初、同じだと思ってた。