青山真治監督、雨宮早希原作、高島礼子、松重豊、鈴木清順、三輪ひとみ。エンバーミングとは損傷した遺体の修復技術の事。、主人公の美弥子(高島玲子)はエンバーミングの専門家。美弥子は転落死した高校生、由樹の遺体をエンバーミングするが、霊安室からその首だけが盗まれる。遺体売買組織、新興宗教、ブラック・ジャックみたいな謎のエンバーマー、主人公の出生の秘密…、なんか盛り沢山だけど、ストーリ的には薄っぺらさを感じる。どっかで観たような話ばかりだし、人物の設定も希薄、映像も美しく無い。退屈はさせないのだけど、満足はできなかった猟奇殺人、サイコ・スリラーに対峙する主人公の物語ではあるのだけど、全体には妙な映画の感じが強い。そもそも、エンバーミングに思い入れがありすぎるというか、なんかエンバーミングの宣伝映画みたいな雰囲気が漂っているのは何故だ?