電子竹林:Blog

はてなダイアリーより引っ越し済み、主に映画

「シャンプー台の向こうに」- Blow Dry -

パディ・ブレスナック監督、サイモン・ボーフォイ脚本、ジョシュ・ハートネット、レイチェル・リー・クック、アラン・リックマン、レイチェル・グリフィス、ナターシャ・リチャードソン。全英ヘアードレッサー選手権が開かれる事になったヨークシャーの小さな町キースリー。この地の美容院で働くブライアン(ジョシュ・ハートネット)、その父フィル(アラン・リックマン)は選手権二連覇した事がある名人だが、母シェリー(ナターシャ・リチャードソン)がヘアモデルのサンドラ(レイチェル・グリフィス)と家を出てからは自暴自棄の生活を送っていた…。見方によってはスポ根的美容院の単純なドラマだけど、まとめ方がなんとも上手い。ヘアードレッサーというモノを派手に上手く演出している手腕があるのは当然としても、その背景にある人間ドラマと、それを見つめる視線の暖かさが物語全体を格調高くしている。「パール・ハーバー」より前のジョシュ・ハートネットは「パラサイト」の繊細な不良少年風の木訥とした味があるし、俳優みんながいい味を出し、それがうまく組合わさっている。