電子竹林:Blog

はてなダイアリーより引っ越し済み、主に映画

「蒼い虚空」☆- The BLue Nowhere -

ジェフリー・ディーヴァー 土屋晃訳 文春文庫護身術HPの主催者がシリコン・ヴァレーで惨殺死体で発見される。犯人は連続殺人鬼フェイトことジョン・パトリック・ホロウェイ。他人になりすますソーシャル・エンジニアリングを得意とするフェイトは巧み被害者に近づいていく。コンピュータ犯罪科のアンダーソン刑事はサンノゼ矯正施設の伝説的ハッカージレットの協力を要請する…。ディーヴァーの新作とあって期待大。個人的にはかなり面白かったが。コンピュータ専門の話が多く、そこが巧みに話の厚みを増している。この辺は、リンカーン・シリーズの科学捜査を判りやすく話に盛り込んでいる様に素人に受け入れられると思う。個人的にはこのコンピュータの蘊蓄についてはかなり面白い。古い話はスティーブン・レビーのノンフィクション「ハッカーズ」(名作)みたい。何しろクラッカーとハッカーを明確に分けているのが偉い。ディーヴァーの得意の引っ張り方である謎の設定、今回はショーンが実は誰かがポイントだが、これは判らない…考えても判らないと断言してしまおう(引っ掛けが多すぎかも^^;)。