電子竹林:Blog

はてなダイアリーより引っ越し済み、主に映画

「理由」

大林宣彦監督、宮部みゆき原作('98直木賞)。1996年の嵐の夜、千住の高層マンションで起きた一家四人惨殺事件、それを巡る人間のつながり…。原作はまだ読んで無いが評判はいい。数百人による証言の集合である小説は映像化不可能と言われたそうだが…確かに難しそうだが成功している。ミステリでも犯罪小説でも無い、事件を軸とした現代の人間像を上手く切り出してみせる。それでも大林的な甘さは随所にある。特に、俳優が大勢なので、それぞれの上手下手の差が目立つ。細山田隆人(「なごり雪id:zom-1:20021201#p4)、柄本明岸部一徳らは大林的空間の中に奇麗に納まっているが、久本雅美になるとさすがに粗が目立つし、カメオ的な立川談志永六輔片岡鶴太郎は印象的だが浮いてしまっている。

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