電子竹林:Blog

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「ディア・ドクター」

西川美和監督脚本原作。山間の小さな村、皆に慕われる村でただ一人の医師、伊野(笑福亭鶴瓶)が失踪。その二ヶ月ほど前に赴任してきた研修医の相馬(瑛太)は伊野、看護士の朱美(余貴美子)と共に忙しい毎日を過ごしていた。ある日、一人暮らしの鳥飼かづ子(八千草薫)の体が悪い事を伊野は知るが…。「ゆれる」(id:zom-1:20060723#p1)の後の期待感の重圧は大きかったと思うが、力みもなくなかなか面白かった。笑福亭鶴瓶は主役としてどうなのか疑問だったが、終わってみれば鶴瓶以外にこの役が出来るのを思いつかない程に適役。瑛太もいい。医療問題、僻地医療、生と死と社会的な題材の重さを感じさせずに上手く演出している。嘘、真実、白と黒の境界というテーマも「ゆれる」から一貫したものを感じる。劇場内、高齢者多数だったけど、二つの時間軸が混ざりあう構成は理解出来ない人も多いかも。

http://www.deardoctor.jp/