電子竹林:Blog

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「柘榴坂の仇討」

若松節朗監督、浅田次郎原作「五郎治殿御始末」収録。安政7年、彦根藩士の志村金吾(中井貴一)は桜田門外で主君・井伊直弼(中村吉右衛門)を暗殺されてしまう。その後、志村は切腹も許されず13年敵を探し続け、明治6年、政府が仇討ち禁止令を出すが最後の敵である佐橋十兵衛(阿部寛)を探し出す…。明治に変わる時代、江戸から明治へのメンタリティの変化という部分を、武士の仇討ちの両側から描く構図がかなり面白い。江戸の生活を美化している感じもあるが、現代では失われた美学として共感出来る部分が多い。対決部分にはあまり期待しないほうがいい。「桜田門外ノ変」(id:zom-1:20101024#p1)を見ていると、尊王攘夷の事情や、事件後のゴタゴタが分かってさらによく理解出来るかもしれない。

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