電子竹林:Blog

はてなダイアリーより引っ越し済み、主に映画

「チャイルド44 森に消えた子供たち」-Child 44-

ダニエル・エスピノーサ監督、リチャード・プライス脚本、トム・ロブ・スミス原作。1953年スターリン政権下のソ連、国家保安省のレオ(トム・ハーディ)の部下フョードルの息子の遺体が発見され、殺人事件が疑われるが "殺人は資本主義の病である"という建前から事故として処理される。またレオの妻ライーサ(ノオミ・ラパス)にスパイの容疑がかけられ、やがてレオはウラル山脈の東側ヴォウアルスクに左遷させられ、そこでも連続した惨殺事件が発生していることを知る…。1978年から1990年にかけてのウクライナ生まれの連続殺人者チカチーロの事件がベース。リドリー・スコットが製作、原作はこのミス2009年版海外編第1位、主演トム・ハーディヴァンサン・カッセルゲイリー・オールドマンジョエル・キナマンと主役級の豪華な俳優が並ぶ割には地味な公開。あまり話題になってない。原作未読だけど'50年代の恐怖政治下ソ連の人々の描写がかなり面白い。その設定を活かして陰鬱とした中でハードボイルドに動く主役に徐々に感情移入していく感じ。ただ映画的な盛り上がりにはちょっと欠けるかな。こういう地味な映画は話題になりにくいのだけど、もったいないな。 

http://child44.gaga.ne.jp