電子竹林:Blog

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「汚れたミルク あるセールスマンの告発」-Tigers-

ダニス・タノビッチ監督。1997年パキスタン、国産製薬会社の営業マンだったアヤン(イムラン・ハシュミ)はザイナブ(ギータンジャリ)との結婚を機に、世界的なグローバル食品企業に就職。アヤンは病院の医者と親密な関係を築きトップセールスマンとなるが、知り合いの医者から不衛生な水による粉ミルクで乳幼児の死亡率が増加している事を知る…。驚いた事にこの問題作と言われる映画は世界初公開。ネスレパキスタンでの実話がベース。映画自体も、この映画をどう作って発表していくかという法律的なリスクから入っている所が面白い。全体には純粋に社会派、そして巨大企業の圧力の怖さを知る。日本から見ると水によって粉ミルクで被害が出るっていうのは意外な感じがするが、その感覚がグローバル企業と同じ感覚なのかもしれない。意外なトコで母乳育児のメリットを知った。これで企業を責めるのは可哀想な感じもするが、企業が営業成績を求める限りは同じ事例は起こりうるし隠蔽される構造なのかもしれない。

http://www.bitters.co.jp/tanovic/milk.html