大林宣彦監督。尾道、海辺の映画館「瀬戸内キネマ」は閉館記念オールナイト「日本の戦争映画大特集」を上映。それ観ていた三人、馬場毬男(厚木拓郎)、歴史好きの鳥鳳介(細山田隆人)、寺の息子の団茂(細田善彦)はスクリーンの世界へタイムリープし、希子(吉田玲)と戊辰戦争、日中戦争、沖縄戦、原爆と体験していくが…。大林宣彦の遺作。遺作までも、初劇場作品「ハウス」並に好き勝手、自由にやっているのは大林らしいと言えばらしい。ラストに向けて意味合いや構成が見えてくると、筋が通っていてちゃんと出来ているなとは思うけど、やはり長すぎだなあ。テーマとしての戦争はいいが、戊辰戦争まで出しているのは備後福山藩としての被害者側な立場に立とうとしているんだろうが、なんかフェアじゃない感じ。俳優それぞれが、どの大林作品に出ていたのか思い出すだけで、頭疲れた。あと女優の扱いは相変わらずぞんざいな気がする。だから小林聡美、薬師丸ひろ子、原田知世、富田靖子とか出てくれないんじゃないの。あと、撮影はデジタルなんだな。