ウェス・アンダーソン監督。米国中西部の新聞「ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン」は、フランスのアンニュイ=シュール=ブラゼに編集部がある別冊雑誌「ザ・フレンチ・ディスパッチ」を出していたが、編集長のアーサー・ハウイッツァー・Jr.(ビル・マーレイ)の急死により廃刊となる。最終号にはエルブサン・サゼラック(オーウェン・ウィルソン)による自転車レポート、美術評論家J・K・L・ベレンセン(ティルダ・スウィントン)による「確固たる(コンクリートの)名作」と題する刑務所の芸術家ローゼンターラー(ベニチオ・デル・トロ)と看守シモーヌ(レア・セドゥー)の話、クレメンツ記者(フランシス・マクドーマンド)による「宣言書の改定」と題された学生運動のゼフィレッリ(ティモシー・シャラメ)とジュリエット(リナ・クードリ)の話、フードジャーナリストのローバック・ライト(ジェフリー・ライト)による「警察署長の食事室」と題された美食家アンニュイ警察署長(マチュー・アマルリック)の息子が誘拐された話など…。内容はなかなかに説明しにくいが、まあオムニバスと言っていいかも。映像的にも美しく、特に色彩感覚は他にない繊細さ。内容的にはオフビート感あるけどエスプリに満ちていて、いかにもアンダーソンでかなり好き。アンダーソン作品観てないと、なんだこれってなる可能性高い。俳優陣は超豪華。個人的にはレア・セドゥーがよかったなあ。
