電子竹林:Blog

はてなダイアリーより引っ越し済み、主に映画

「映画が教えてくれた大切なこと」

淀川長治、扶桑社文庫。淀川長治、1988年11月11日逝去。追悼で読む。95年TBSブリタニカから刊行されたものの文庫本化。これは99年2月に第一刷であるから、死去に伴う刊行という商売が見えるけど、みんなが読める様になるのはいいことである。追悼という意味もあるけど、すべてが素直に読めてしまう。映画監督でチャップリンフェリーニヴィスコンティ、ベルトリッチ、黒澤などなど。はたまた神戸の子供時代の経験など。解説で川本三郎が書いているが、審美眼がいい、野暮が嫌いで貧乏臭いものも嫌い、というのがよく判る。その審美眼を感じながら読み返すと淀川長治の人生が少しだけ見えてくる。