電子竹林:Blog

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「ヒトラーの防具」上 ☆

帚木蓬生 新潮文庫。「閉鎖病棟」、「臓器農場」の帚木蓬生だけど医学ミステリーでは無く、歴史サスペンス。日本経済新聞社刊「総統の防具」の改題。1938年ベルリン、日独混血の駐在武官補佐官幸田光彦が主人公、ナチス・ドイツが舞台。父の祖国ドイツの現実に直面し、幸田は幻滅を覚えていく。そして、ユダヤ人女性ヒルデとの恋や、ヒトラとの関係など…。ナチス・ドイツの台頭、「水晶の夜(kristallnachat)」やそして敗戦までをリアリティに描いていて面白い。