電子竹林:Blog

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「味と映画の歳時記」

池波正太郎 新潮文庫。前半は食べ物、後半は映画の歳時記。12月は食べ物が柚子と湯豆腐、映画が忠臣蔵と、一月に一つの話題をあげている。話はそこに留まらない。海軍時代の茄子の味の記憶、敗戦後の焼け野原での氷いちごの思い出と広がっていく所がいい。「散歩のとき何か食べたくなって」の様なレストランの記憶は少なく、子供の時のものが多い。