電子竹林:Blog

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「少年H」

降旗康男監督、古沢良太脚本、妹尾河童原作。昭和初期の神戸、肇(吉岡竜輝)は洋服仕立職人の父・盛夫(水谷豊)と敬虔なキリスト教徒の母・敏子(伊藤蘭)、妹・好子(花田優里音)との四人暮らし。やがて向かいのうどん屋の兄チャン(小栗旬)が特高に逮捕され、父親の顧客の外国人や宣教師が海外へ戻るなどの暗い影がさし、そして太平洋戦争が始まるが…。原作は子供の視点が結構好きだった。原作で批判されている事実誤認は細部では分からないけど、父親・盛夫の賢さや現代的感覚はちょっとヘンに感じる。少年の視点も原作よりちょっと弱いのが残念。羽田野の小父さん、東洋人関係は省略。まあ、全体には冒険もせずに失敗もしないスタンダードな作りが降旗康男っぽい。

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