ロン・ハワード監督、ナサニエル・フィルブリック原作「復讐する海-捕鯨船エセックス号の悲劇」。1819年、マサチューセッツ州の捕鯨基地ナンタケット島からエセックス号が出航する。新米船長は地元名家ポラード家のジョージ・ポラード(ベンジャミン・ウォーカー)、ベテランの一等航海士オーウェン・チェイス(クリス・ヘムズワース)、14歳の孤児トマス・ニッカーソンたち。1年後も成果を上げずにいたクルーは鯨が集まるという太平洋沖4800キロメートルの海域を目指しそこでで巨大なマッコウクジラと遭遇するが…。タイトルどおり白鯨中心かと思ったらそうでもなく、原題の「In the Heart of the Sea」通りに海でのサバイバル話。メルヴィルの「白鯨」の後日譚のような物語だが、そっちのほうがずっと壮絶。ちょっと意外な展開もしてくるが、その辺好みが分かれると思う。最終的にはまあまあなドラマに収まったと思うけど、中盤はやや退屈か。