電子竹林:Blog

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「ニューヨーク 親切なロシア料理店」-The Kindness of Strangers-

ロネ・シェルフィグ監督脚本。警察官の夫のDVから逃れ、アリス(アンドレア・ライズボロー)は子供二人を連れNYマンハッタンへ逃げてくるが、行き場もなくホームレスな状態。一方、マンハッタンのかつての名ロシア料理店「ウィンター・パレス」のティモフェイ(ビル・ナイ)は、刑務所帰りのマーク(タハール・ラヒム)をマネージャーとして雇い入れ、救急看護師のクララ(ゾーイ・カザン)は激務の中でセラピーの会を開き、また不器用なジェフ(ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ)は職も家も失ってしまう…。タイトルのロシア料理店も、後半までは中心ではない、料理もほとんど出てこない。NYが舞台のヒューマンドラマ、とても上質な出来。DV、ホームレス、刑務所帰り、グループセラピー、看護師といろいろな人間模様の交錯のさせ方が複雑でありながら、巧みなバランス。最後のすっきりと収まった感じが素晴らしく良い。すべての事は最後には上手く行く、という希望を感じられるいい映画。監督は「ワン・デイ 23年のラブストーリー」の人。この人の映画は好きだな。

http://www.cetera.co.jp/NY/