電子竹林:Blog

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「哀れなるものたち」-Poor Things-

ヨルゴス・ランティモス監督、トニー・マクナマラ脚本、アラスター・グレイ原作。ベラ(エマ・ストーン)は自ら命を断つが、ゴッドこと外科医ゴドウィン(ウィレム・デフォー)により胎児の脳を移植される。医学生のマックス(ラミー・ユセフ)はベラが成長する過程を記録する仕事を任されるが、ベラに惹かれ結婚。しかしベラは、弁護士ダンカン(マーク・ラファロ)と駆け落ちし、リズボンへの旅に出るが…。2023年ベネチアで金獅子賞、R18+。「ロブスター」、「聖なる鹿殺し」とヘンな作風の印象の監督だが、今回はそれを超えて奇妙な話。それでも人間が成長し、世の中というモノを認識し、偏見や差別や自由や平等を体験し生き抜いていく、人生そのままを描いているようで、不思議なタッチの哲学的な映画。フェミニズムの香りもかなりする。エマ・ストーンは200%ぐらい満喫できる、過剰なほどに満喫できる。観客に年寄りが意外に多かったが、みんな寝ていた。合わなかったんだろうな、面白かったのに。

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