電子竹林:Blog

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「ニューヨーク・オールド・アパートメント」-The Saint of the Impossible-

マーク・ウィルキンス監督、アーノン・グランバーグ原作「De heilige Antonio」。ニューヨーク、不法移民として暮らすベルー人のデュラン一家、母ラファエラ(マガリ・ソリエル)はウェイトレス、双子の息子ティト(マルチェロ・デュラン)とポール(アドリアーノ・デュラン)は配達員として働いていた。ラファエラは知り合いとデリバリーの仕事を始め、ティトとポールは語学学校でクロアチア人のクリスティン(タラ・サラー)と出会うが…。街の中で透明人間として扱われる、不法移民の主人公たちからの視点というのが新鮮で、いろいろなエピソードが面白い。街の残酷さと同時に、ささやかな楽しみ、家族の絆などなどの描写が心に響く。NYの街の描写も、自然でありながら、普段とは違う視点を感じる。ラストの方の展開は、のんびりしながらも緊張感があり不思議な感覚。長編初監督作品。

https://m-pictures.net/noa/