電子竹林:Blog

はてなダイアリーより引っ越し済み、主に映画

1988-01-01から1ヶ月間の記事一覧

「キッチン」

65点。面白い部分がなかった。原作から抱いていたイメージとあまりに違う、スノッブな映像だった。もしかしたら、実際はこの映画のほうが原作に近いのかもしれない。この印象の違いはどこからくるのだろう?

「戦慄の絆」

72点。面白いという話は聞いていたが、それほどかなあ?デットゾーンとの併映で観たけど、あちらの方がやはり好きだった。印象的な赤はよかったが。この映画のなかに、双子兄弟のメンタルなドラマを見いだせなかったのは、私が悪いのか?

「デッドゾーン」

77点。ウォーケンは、まだ若かったなあ。クローネンバーグの中で、いちばん好きな映画。悲しいけれど、ラストもいい。

「誘惑者」

79点。いい映画だった。日本でここまでの計算された心理劇をつくれたのは、初めてではないか?ヒッチと比較してもいい映画。ラストまで引き付けられた。秋吉、草刈の好演はもちろん、原田貴和子の変身ぶりが印象に残った。

「読書する女」

75点。センスのいい、粋な映画だった。ミュウ・ミュウの魅力もよかったが、映画の中に仕掛けられた、色のマジックにまいった。老人の赤、子供の白、車椅子の青年の青、すべての場面に色が仕掛けられている。ただ、あの社長あたりの話はよけいだった。あれが…

「イントレランス」

調布市映像まつり70点。やっと、スクリーンで観れた。それも特別に活弁付。“ああ、これが”という感じの、歴史的な価値しか感じられなかった。技術的に今ではどうこういうことではないし。この映画の、キリスト教的な世界観は好きになれない。

「幕末太陽伝」

調布市映像まつり81点。いい映画だとは聞いていたけど、ホントに面白かった。フランキー堺が胸をわずらっているという設定、明るさの中に影を落した彼の演技が、この映画をバツグンのセンスにしている。病に苦しんでいた川島雄三ならではの感覚。ホントに昔…

「フォーエバー・フレンズ」

72点。アメリカ的な、いい話の典型。こういう話は、アメリカはホントにうまい。話の発端から、昔への戻り方、うまいと思う。

「ウンタマギルー」

75点。高嶺監督の沖縄もの、2本目。前作より判りやすいストーリだった。鈴木清純、「陽炎座」あたりに感じた幻想文学的雰囲気に、沖縄の異国感覚の面白さがでていたのがよかった。上野耕路の音楽もよかった。しかし、これほど戸川純むきの役はないなあ。

「戦場にかける橋2」

61点。純粋な「戦場にかける橋」続編への期待は裏切られ、退屈だった。どの辺が話のポイントなんだろう?全体的に間延びしている。どの人間がポイントなのかもはっきりしていなかった。

「ZAZIE」

73点。退屈な部分もあったが、魅力ある映画。映像、音楽的に好きだし、映画の持つメッセージ性も好き。伝説化したロックシンガーをカリスマ視し、やがて…ってのは「TO-Y」のカイエみたい。ビデオの使いかたも面白かった。

「ベストキッド3」

65点。2よりはよかったが、やはりたいしたことなかった。ミヤギさんとの決裂のドラマやラストの対決も面白くなかった。完全なる盆栽のエピソードには笑わせてもらった。

「リーサル・ウエポン2」

72点。“ハイ、これが伏線です”とばかり見せるシーンはわざとらしいのか、親切なのか?1の自殺願望の刑事という設定がなくなった分は、アクションでカバーしているが、単なるはハデなアクション映画に終ってしまっている。南アを相手にするのは政治的なメッ…

「危険な関係」

75点。この映画は新鮮だった。ホントに、昔の貴族ってこんな生活をしてたんだろうか?貴族社会のなかの単純な復讐劇と思いきや、その裏の裏の心理ゲーム。押えた心理描写、そして終り方もすばらしかった。

「千利休・本覚坊遺文」

70点。「利休」に比べて、こちらの方は、ストーリ/テーマ重視か?利休の死の謎への迫り方を、時代をおいて本覚坊からみているのが効果的だった。この二つの映画を単純に比較はできない。あえていうなら、二本観て、より“利休”に迫れるのだろう。「五番町夕…

「007/消されたライセンス」

65点。この映画は、007とは思えない。英国情報部員ではなく、単なる個人的リベンジ・ストーリとして冒険しているのだけど、そこに面白さはない。やはり007としては失敗だと思う。スーパーマンとしての007は、この映画にはいなかった。

「ブラックレイン」

79点。この映画の主人公は松田優作と断言したい。マイケル・ダグラス、高倉健、あらゆるキャラクタをくってしまっている。いまさらながらだが、松田優作の死は惜しい。リドリー・スコットが大阪の街から切り出してみせる映像は、他の外人監督の日本ロケとは…

「天使行動」

75点。結局、西条秀樹は主演といいながら、刺身のツマであって、どうでもいい存在だった。ホントの対決は、女性陣であって、そのアクションは香港以外では考えられないくらいの壮絶さ。これほど魅力的で迫力ある女どうしの善悪対決はいままでなかった。香港…

「利休」

76点。“利休”映画が重なったけど、映像的というか美意識ではこちらが勝っている。ほんの少しでも茶道が判ったような気がするし、機会があれば茶道をやってみたいとも思わせた。それほど美しかった。山口小夜子は相変わらず美しくて、嬉しかった。

「ヤング・アインシュタイン」

東京国際映画祭78点。面白かった。映画祭で観てよかった、ノレる映画。素人くさいところも、全然ヘタとは見えなくて、すばらしかった。映像、演技、音楽、すべてに新鮮。技術に毒されていないところがいい。映画は金じゃないことを証明してくれたのが嬉しい…

「ケン・ラッセルの白蛇伝説」

東京国際映画祭73点。ケン・ラッセル、遊んでますねえ。こんなに遊んでしまって、いいのだろうかと思うぐらい。“ほんとにこれで終り”って感じに、あっけにとられて観終ってしまったラスト。この映画をみて、ケンラッセルが判らなくなってしまった。奥が深い…

「ロードハウス」

60点。パトリック・スウェイズを観ると、「ダーティー・ダンシング」の悪夢を思い出してしまう。彼にはヒーローの持つ魅力が感じられない。単なるチンピラの一人にしか思えない。この映画はブルース・リーみたいに、耐えて耐えてやがて怒り大爆発のリベンジ…

「スチューデント」

53点。ソフィー・マルソーの主演映画だが、こりゃ、どーでもいい映画。「ラ・ブーム」の頃の彼女の魅力は、全然、感じられなかった。ストーリもなんだか、中年との無意味なラブストーリみたいだし、どこに価値がある映画なのだろうか?単なるアイドル映画と…

「誰かがあなたを愛している」

73点。香港でも、こういったラブストーリができるようになったのかと関心させられた。しかし、ラブ・ストーリのせいか、ほかの映画ほど、チョウ・ユンファの魅力がでてたとは思えない。また、なぜアメリカの話なのかという疑問を感じた。外国で生き抜く中国…

「砂の上のロビンソン」

70点。設定自体は「木村家の人々」のような面白さを持っていたが、後半の展開は予想がついていま一つだった。猫の少女の顔が不気味だったのが印象的…。

「帝都大戦」

62点。超能力者どうしの戦いとしてはなかなか面白かったが、これは「帝都物語」ではない。番外編とも言えない。帝都東京に対する怨念がストーリから欠如することにより、加藤の存在が意味を失っていた。ゆえに、加藤の恐さがなかった。「帝都物語」でない点…

「プランケット城への招待状」

68点。ニール・ジョーダン監督脚本。個々のキャラクターと演技は、それなりにいいんだけど、全体的なストーリとしてみると、まったくつまらなかった。古城を守るためのニセ幽霊、ダリル・ハナの幽霊との関係、面白い設定なのに、なぜドタバタで終らせてしま…

「宇宙へのフロンティア」

72点。記録映画であること、つまり真実であることが、この映画のメッセージ性を強めている。めずらしいフィルムもあって、興味深かった。月面から見る地球はとても奇麗。