電子竹林:Blog

はてなダイアリーより引っ越し済み、主に映画

「失楽園」☆

面白かった。それが原作の力というよりは、個人的には監督の森田芳光の腕だと思うのだけど。結局は相互にうまく作用してるのかな。全編に、初期の森田芳光を思い出させるような、実験的な映像が随所に見られる。唐突な回想の挿入、白黒映像、極端なアップ、不思議なアングルとあるけど、それぞれが効果的に成功している。特にベットシーンに使われている、アップやアングルの使い方はエロティシズムの表現として斬新で効果的、そしてなにより美しい。特に黒木瞳の成熟しているようで純真な姿態が非常に素晴らしいです。女の人が見れば役所広司の方がいいのかもしれないけど(^^;)。日経新聞に連載されている頃には、まるで知らなかったのですが、結構話題になっていたとか。渡辺淳一の小説自体は、あまり好きではないのだけど、結構読んでます。これも、いずれ原作を読んでみたくなりました。映画自体、ベットシーンの連続だけど、エロティシズムの向こうに隠れているプラトニックな部分が見えないと、単なるエロ映画で終わってしまうかも。じっくり見ましょう(^^)。