電子竹林:Blog

はてなダイアリーより引っ越し済み、主に映画

「187」-187 -

1997東京国際映画祭インターナショナル・コンペティション。「ファンタンゴ」のケヴィン・レイノルズ監督。187は、カリフォルニア州殺人罪に適用される刑法で、映画の中では「殺す」という警告のメッセージに使われる。主人公の教師ガーフィールドはN.Y.のブルックリンで生徒から瀕死の重傷を負わされる。PTSD(心的外傷後ストレス障害)に悩まされるが、L.A.で臨時教員として復帰する。観ていると、正義や善悪と言った視点が混乱する。誰が正しくて、誰が間違っているかと、そういう視点はすべて無意味だという事が判る。ラストをどうまとめるかと思ったが、なかなか意外な展開。被害者、加害者と言った視点を越えたラストの決め方で、心に残る終わり方だった。