電子竹林:Blog

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「リミット」

野沢尚 講談社。「破線のマリス」を読んだ勢いで、野沢尚の別の小説に挑戦。TVドラマになる事もあるし…まあ、観ないと思うけど。主人公は調書書きだけが得意な特殊犯捜査係、有働公子。一人息子の貴之との母子家庭。犯人は元中学校教師の澤松智永、その教え子の日色泉水と塩屋篤志。臓器移植、小児性愛者(ペドフィリア)の人身売買に絡む子供の誘拐事件。追う刑事は母子家庭の母親、対する犯人澤松智永は母になれない女。母性の対決という図式が面白い。展開とか結構面白いのだけど、深みというかリアリティが余り出てない。やはり、自分がいた現場を舞台にした「破線のマリス」は現実味のある面白さを感じられた。「破線のマリス」でも、離婚によって引き離された息子を思う母親という設定が使われていたけど、母性を軸にする事に、余程のこだわりがあるのだろうか。#TVドラマ版「リミット」第一回目だけ観たけど詰まらなかった…