電子竹林:Blog

はてなダイアリーより引っ越し済み、主に映画

「最悪」

奥田英郎 講談社。舞台は川崎。町工場を経営する川谷、ちんぴらの和也、信金に勤めるみどりの三人が主人公。マンションからの騒音苦情、貸し渋りの銀行、追うヤクザ、セクハラ上司と、それぞれの日常が最悪に展開していき、最後に一点で結びつく。このヘンの構成はなかなか上手くて、面白く読める。町工場、やくざの世界、銀行の内部など、それぞれにリアリティがあって、なかなか上手いと思う。