電子竹林:Blog

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「三人の名探偵のための事件」- Case for Three Detectives - Leo Bruce。

レオ・ブルース 小林晋訳 新樹社サーストン家のハウス・パーティー、探偵小説談義で盛り上がる中、女主人が喉を掻き切られるという完全密室殺人事件が起きる…。という純粋推理小説ものの出だしだけど、展開はまるで違う。翌朝、貴族探偵ロード・サイモン・プリムソル、フランス人私立探偵ムッシュー・アメ・ピコン、神父探偵スミス師の三人の探偵がどこからともなく登場する(この無意味な登場の仕方は面白い)。それぞれのモデルは、セイヤーズのウィムジィ卿、アガサ・クリスティエルキュール・ポアロチェスタトンのブラウン神父をパロっているのは明白。三者三様のその行動、台詞、解決とすべてが探偵小説のパロディで、まあ、そういう所を楽しめばいいんだけど、私は面白くなかった。