電子竹林:Blog

はてなダイアリーより引っ越し済み、主に映画

「ニセ札」

木村祐一監督。敗戦から5年の1950年(S25)、紙漉き産業が盛んな小さな村で、ブローカーの大津シンゴ(板倉俊之)は小学校教頭の佐田かげ子(倍賞美津子)、元軍人の戸浦(段田安則)、紙すき職人の橋本(村上淳)、写真館の花村(木村祐一)たちに、新千円札の偽札作りの話をもちかけるが…。敗戦による価値観転換が生む国家の基盤への不信感、それが偽札作りの根本にある所はなかなか面白いのだけど、全体には退屈ではないにしてもメリハリが無く、映画的な面白さには欠ける。カメラとか小道具とか細かい部分でも繊細さが無い。山梨で起きた「チ-5号事件」という実話をベースにしているが、その制限に縛られ過ぎた感じもする。悪くは無いにしても小さくまとまってしまった印象。

http://www.cinemacafe.net/official/nisesatsu/