オリバー・ストーン監督、スタンリー・ワイザー脚本。祖父は上院議員、父(ジェームズ・クロムウェル)は第43代大統領の名家に生まれたジョージ.W.ブッシュは名門エール大学に入学。父は弟に目をかけ、Wには失望していたが…。大学時代から、'77年テキサス下院議員選、'86年父の大統領選、2003年イラク侵攻まで時間を交錯させながら描く。現実から離れて物語として観れば、優秀な父を持った凡人が大統領になってしまった男の悲劇。批判するでも無く、茶化すでも無く物語は展開する。ただ、政治的、歴史的に予備知識が無くて興味が無かったら、まるっきり面白くないと思う。大統領の側近の役者の豪華さと、その真似度は見所の一つ。リチャード・ドレイファスのチェイニー副大統領、ジェフリー・ライトのパウエル国務長官、タンディ・ニュートンのライス補佐官、スコット・グレンのラムズフェルド国防長官などなど。物まね大賞なら優勝はライスかな。盛り上がりには欠けるけど、最近のオリバー・ストーンとしては面白い方。(原題はテキサス訛りで"ダブヤ"と発音するらしい)
