電子竹林:Blog

はてなダイアリーより引っ越し済み、主に映画

「黄色い星の子供たち」- La Rafle -

ローズ・ボシュ監督脚本。1942年、ナチス・ドイツ占領下のヴィシー政権のフランス、ユダヤ人は胸に黄色い星を付ける事を強制された時代。7月16日の夜明け、フランス警察によるユダヤ人一斉検挙が始まり、11歳のジョー(ユーゴ・ルヴェルデ)の家族たち13000人がヴェル・ディヴ(冬季競技場)に押し込められる。赤十字の看護師アネット・モノ(メラニー・ロラン)は、ヴェル・ディヴで働くユダヤ人のシェインバウム医師(ジャン・レノ)の元へ派遣されるが…。人物が整理の仕方や展開にはやや不満があるものの、内容の強さは圧倒的。特に、ヴェル・ディヴの中の映像は強烈な迫力があり、打ちのめされる。最後には多少の救いはあるし、優しい人間も多いのだけど、なんとも重い映画だった。もっと拡大公開して欲しい映画ではある。フランスの近代史の汚点ではあるが、それを映像化した勇気は素晴らしい。同じ事件を扱った「サラの鍵」ももうすぐ公開されるようで楽しみ。

http://kiiroihoshi-movie.com/