電子竹林:Blog

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「愛と誠」

三池崇史監督、梶原一騎/ながやす巧原作。子供時代に雪山で早乙女財閥の令嬢・愛(武井咲)を助け、額に傷を負った不良の誠(妻夫木聡)。1972年、新宿で偶然に再会した愛は、誠を名門青葉台学園に編入させるがすぐに退学。誠は不良のたまり場、花園実業へ転校するが、それを追って愛、さらに愛を慕う岩清水弘(斉藤工)も花園実業へ移る…。原作は結構好き、いかにも70年代的だけど。出だしは、'70年代歌謡を使ったジュークボックス・ミュージカル を狙っているのかと思ったが、それほど真っ当でもなく、単なる自己のパロディに終わっている。そこには原作の再解釈や考察の深みは感じられない、単なるパロディ。物語の普遍的な面白さを見いだす事を放棄し、ブルジョアジーや純愛や不良をデフォルメする事でしか面白さを出せないのがちょっと情けない。原作のキャラで一番好きな高原由紀(大野いと)は雰囲気はいいのだけど、活躍の場は少なかった。「高校デビュー」(id:zom-1:20110409#p1)よりは演技はよかったけど。武井咲妻夫木聡はそれなりに頑張っている。一番いいと思ったのはガムコの安藤サクラかな。

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