電子竹林:Blog

はてなダイアリーより引っ越し済み、主に映画

「家族を想うとき」-Sorry We Missed You-

ケン・ローチ監督。英国、ニューカッスル。リッキー(クリス・ヒッチェン)は建築の仕事も減り、マイホームと家族のためにフランチャイズの宅配ドライバーを自営業として始める。妻のアビー(デビー・ハニーウッド)は介護福祉士のための車を売り資金提供。そして、高校生のセブ(リス・ストーン)、小学生のライザ(ケイティ・プロクター)たち家族との時間は減っていくが…。83歳になってもケン・ローチの社会派の切れ味はまだまだ鋭い。より直接的にアプローチし、シャープになってきたとも思える。ドキュメンタリー的に自然な演技を引き出す演出も冴えている。ホントにリアル。宅配と介護の労働問題ってこれは世界的なもんなのかと、しみじみ思ってしまう。ハリウッド的な音楽で感情をコントロール、が無いとこがいつも凄いと思う。最後はここで切るのかー、と驚き。引退作と言っていた「わたしは、ダニエル・ブレイク」の方が完成度は高いと思うけど貴重な監督である。ケン・ローチ是枝裕和と対談していたけど、確かに社会性も撮影スタイルも似ている感じ。

https://longride.jp/kazoku/