電子竹林:Blog

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「マザーレス・ブルックリン」-Motherless Brooklyn-

エドワード・ノートン監督、ジョナサン・レサム原作。障害を持ちながら高い記憶力を持つライオネル(エドワード・ノートン)は、フランク・ミナ(ブルース・ウィリス)の探偵事務所で働いていたが、ある時、トラブルでフランクが撃たれる。ライオネルは事件を追うために、記憶からハーレムのジャズクラブのローラ(ググ・バサ=ロー)を探し、やがてNY都市開発の要人・モーゼス(アレック・ボールドウィン)、ポール(ウィレム・デフォー)へと繋がっていく…。原作未読、全米批評家協会賞、ゴールド・ダガー賞の受賞作らしい。トゥーレット症候群で記憶の天才でハードボイルド展開、というのはかなり面白い設定なんだが、イマイチ、パッとしない印象。原作の1999年が舞台を1950年代に変えた事で、古い探偵やジャズな世界になっている。その雰囲気はいいのだが、物語の構成とマッチしているかというと疑問。雰囲気と物語の整合性が取れずにギクシャクした感じになっている。「チャイナタウン」をちょっと連想させるが、あそこまでは上手く世界ができていない。モーゼスは実在の人物でマスター・ビルダーの異名を持つ人、この映画では伝記「The Power Broker」の批判的視点で描かれている。

http://wwws.warnerbros.co.jp/motherlessbrooklyn/