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「トルーマン・カポーティ 真実のテープ」-The Capote Tapes-

イーブス・バーノー監督。1924年ニューオリンズで生まれたトルーマン・カポーティは両親の離婚により不遇な子供時代を過ごし、ザ・ニューヨーカーのスタッフとなる。初長編「遠い声 遠い部屋」、さらに「ティファニーで朝食を」の映画化がヒット、「冷血」ではノンフィクション・ノベルという新たなジャンルを作る。プラザ・ホテルでの仮面舞踏会、映画「名探偵誕生」への出演など話題を作るが、新作「叶えられた祈り」の一部を発表、上流階級のゴシップをあばき反発を招くが…。カポーティのドキュメンタリー。ジョージ・プリンプトンの評伝「トルーマン・カポーティ」の取材テープ、養女などへのインタビュー、様々な映像から構成している。彼の人生の浮き沈みの色々は米国現代史と重なって興味深いところが多い。後半のドラッグ中毒、アルコール中毒ホモセクシャルのボロボロ感は悲壮だし、その中での「叶えられた祈り」の社交界スキャンダル暴露などは彼の味方をしたくなる。映画としては、全体にはフィリップ・シーモア・ホフマン主演の「カポーティ」の方が迫力があって、彼自身が見える感じがする。

http://capotetapes-movie.com/