電子竹林:Blog

はてなダイアリーより引っ越し済み、主に映画

「ブラック・メール」

建倉圭介 角川書店。「ハッカー」の著者、建倉圭介の新作。製薬会社の息子が誘拐されるが、要求など交渉はすべてメールで来る。さらに要求の受け渡し自体もメールという、新しい犯罪。こういう感覚は結構面白かったけど、ちょっと話自体が小さすぎて、こじんまりしてしまっている。これは、「ハッカー」にも通じる所だけど。メールによる心理操作自体は面白いのだけど、誘拐よりももうちょっと突っ込んだ方が面白かったかも。あと、メールのなりすまし自体は本書に出てくる様な複雑システムじゃなくて、ずーっと簡単だという事は著者は知らないみたい。SMTPが判ってないというのがちょっとイライラしてしまった。