電子竹林:Blog

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「大江戸神仙伝」

石川英輔 講談社文庫。香港旅行の途中で読む。これは香港新空港のカフェテリアの中でPowerBook2400に向かって書いている。「雑学大江戸庶民事情」などの石川英輔のSF(?)小説。江戸にタイムスリップした男がどのように生きていくのかと言ったシミュレーションが基本。しかし、そういう部分は面白く無い。結局、小説の形はしているけど、中身はほとんどエッセイと同じ。なぜ小説として成り立っていないかというと、そこには葛藤も無いし、対立するものもない。まったく坦々とした展開。SF小説としては落第だと思う。あまりにご都合主義が多い。エッセイとしては中身は、「雑学大江戸庶民事情」に出てくる内容とあまり変わらないので、そちらを読めばいいかも。