電子竹林:Blog

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「ホログラム街の女」- Dydeetown World - ☆

F.ポール・ウィルスン、ハヤカワ書房。F.ポール・ウィルスンと言えば、1981年の「ザ・キープ」から「マンハッタンの戦慄」「触手タッチ」「黒い風」「闇から生まれた女」とホラーの大家という印象があるけど、最近は医学サスペンスも書くし、70年代には純粋なSF作家だった。この「ホログラム街の女」はSFもの。"DydeetownGirl"、"Wires"、"Kids"の中編3つを組み合わせて加筆し一編としてある。依頼人はクローンの娼婦、主人公はハードボイルドな探偵、舞台はサイバーパンクなダイディータウン、…なんて設定とは言えクローンやロストボーイズに対する愛情はウィルスンぽい人間らしさがあっていい。