電子竹林:Blog

はてなダイアリーより引っ越し済み、主に映画

「カサバ-町」- Kasaba -

東京国際映画祭コンペティションヌリ・ビルゲ・ジェイラン監督。家族を引っ張り出して撮った予算ゼロの映画。トルコの田舎に住む11歳と少女、7歳のその弟が主人公。四部構成になっている。ティーチインの話では、第一部を最初に取って、残りはずっと後に撮ったらしい。第一部は小学校が舞台、生徒達の姿を描く。これが一番、面白かった。映像が非常に綺麗で、それぞれのカットが、一葉のポストカードになった様な美しさを持っている。第二部は自然の世界、第一部の様な綺麗さはあるけれど、ちょっと観念的で眠い。第三部は夜の会話にみられる大人の世界、第四部は夢と現実の交錯、段々と訳が判らなくなってくる(^^;)。全体に通して考えてみると、非常に自己中心的、自己満足的な監督である。クレジットの最後に暗やみのなかで二分間の音楽を流すのだけど、そーいう所にもいかにも監督のわがままな性格が出ている。