黒沢清監督。1940年、神戸で貿易商を営む福原優作(高橋一生)、妻・聡子(蒼井優)たちの身辺でも軍国主義が強まっていた。優作と甥の竹下文雄(坂東龍汰)は満洲に出張旅行に出かけるが、二人はある国家機密を知り、それを公開しようと考える。また、聡子の幼なじみで神戸憲兵分隊本部の津森泰治(東出昌大)は、優作たちに疑いを抱いていたが…。NHK BS8Kで放送されたのは未見。第77回ベネチア国際映画祭コンペティション部門で銀獅子賞(最優秀監督賞)、銀獅子賞の割には上映館少ない気がするのは残念。前半はスパイものとして、ヒッチコックの「断崖」みたいな予想していた。が、思ったのとは違った方向への展開し、より社会性もあるサスペンスに仕上がっている印象。ラストへのたたみかけ方は結構好き。恒松祐里、みのすけ、玄理はいいキャラな気がするが印象薄いのがもったいない、ちょっと出番少なかったか。
