電子竹林:Blog

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「日本語誤用・慣用小辞典」

国広哲弥 講談社現代新書。「日本語練習帳」のベストセラーが続き、言葉についての興味が広がっているのか、この本も書店で目立つ所に出ている。内容的には、新聞、雑誌やTV、ラジオ、駅の放送までの広い分野から日本語の間違いを拾ってきて、微妙な言葉の違いの解説や、誤用の原因を分析している。言葉に対する深さは「日本語練習帳」ほどは無いけど、誤用という点では、実生活に役に立つ。「浮き上がる」と「浮かび上がる」の違いとか、「おざなり」と「なおざり」の意味理解とかは微妙な差で面白いのだけど、「役不足」、「枯木も山の賑わい」みたいな平凡な間違いはイマイチ面白くない。こういう本を読んでいると、日本語の微妙な違いが気になっていいのだけど、他人の間違いに敏感になるので疲れるかも。