電子竹林:Blog

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「ゴールデンボーイ」 - Apt Pupil -

ブライアン・シンガー監督、スティーブン・キング原作、イアン・マッケランブラッド・レンフロ。16歳の優等生のトッドは(ブラッド・レンフロ)は密かにホロコーストに興味を持っている。偶然に、元ナチス将校クルド・ドゥサンダー(イアン・マッケラン)を発見したトッドは、彼に近付き、直接に残虐行為の話を聞く事を試みる…。キングの原作は面白かったけど、映像にしてみると結構地味。もっと映画的な冒険をしてもいいと思うのだけど、映画化としては成功しているとは思えない。登場人物は、ほぼ二人のみ。原作では、その残虐行為の心理を聞く、話すという描写が、誰しもの心の底にある悪意を露呈するようで恐かった。しかし、そういう微妙な心理描写が出来てはいない。さすがに、「ユージュアル・サスペクツ」みたいな秀作を作るブライアン・シンガーといえども、原作のパワーには勝てなかったという事か。