ポール・グリーングラス監督脚本。2001年9月11日午前8時42分、離陸ラッシュにより30分遅れでニューアーク空港発サンフランシスコ行きユナイテッド93便が飛び立った。その直後、ワールド・トレード・センターに2機の旅客機が激突した…。誰が考えても事件から5年で映画にするには早過ぎるだろうと思うだろうが、ワーキング・タイトルならまともな映画にしてくるという期待があった。結果的によく出来ている。可能な限り善悪や政治や宗教的心情を排して、犯人を憎むでも無く、抵抗する乗客を賞賛するでも無く、淡々と物語は展開していく。前半ほとんどは管制塔や防空指令センター、無線のやり取り、交錯する情報、画面を埋め尽くすレーダーの輝点、その中でのCNNでの報道映像は衝撃的。ドキュメンタリ風の映像はかなり疲れるので、前列での鑑賞は要注意。頭が痛くなった…。
