電子竹林:Blog

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「蟲師」

大友克洋監督、漆原友紀原作。100年前の日本、蟲と呼ばれる怪しい生き物が起こす不可思議な現象の謎を解き人々を癒す"蟲師"たちがいた。"蟲師"の一人、ギンコ(オダギリジョー)は虹を捕まえようとする虹郎(大森南朋)と共に淡幽(蒼井優)の屋敷へ向かう…。原作が好きなだけにこの出来の悪さはショック。原作のエピソードには感動的な話、切ない話、泣ける話など多数あるのに、映画の中心はほとんどギンコ、まるで「ギンコ・ライジング」。虹郎が虹を追い求める話は感動的なのに単なる道化役だし、ぬい(江角マキコ)関係のエピソードも酷い。さすがの淡幽(蒼井優)も活きてこない。原作の柳田國男的、民俗学的深みはほとんど感じられない。大友克洋の監督に期待はなかったが、もうちょっとちゃんと作れたのでは。

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