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「エディット・ピアフ~愛の讃歌」- La Vie En Rose -

オリヴィエ・ダアン監督脚本。1915年パリ近郊ベルヴィルに生まれたエディット・ジョヴァンナ・ガションは不遇と貧困の中で育つが、名門クラブである「ジェルニーズ」のオーナ、ルイ・ルブレに認められデビューを果たす。エディット・ピアフ(マリオン・コティヤール)、1964年に47歳で死去するまでの生涯…。邦題は一番知名度がある「愛の讃歌」にしているが、原題の「La Vie En Rose」はヒット曲「バラ色の人生」。越路吹雪のイメージが強い結婚式定番ソング「愛の讃歌」の歌詞で理解していたが、その背景にある物語は悲しく本当の歌詞は切ない。路上でのラ・マルセイエーズ、マリーネ・デートリッヒの登場など素晴らしいシーンが多いが、特に事故の朝の長廻しは緊張感があり素晴らしく強い印象を残す。薬物の影響があるとはいえ、死の直前はとても47歳には見えない、70歳以上に見えて痛々しい。素顔とはまるで違う役柄をこなすマリオン・コティヤールの役作りは見事。ロットリングで描いたようなピアフの眉からも目が離せない。シャンソン・ブームが来るという噂はあるが、場内はそのターゲットなオバさまばかりだった。

http://www.piaf.jp/