マイケル・ウィンターボトム監督、ブラッド・ピット制作、マリアンヌ・パール原作「マイティ・ハート～新聞記者ダニエル・パールの勇気ある生と死」。2002年1月パキスタン・カラチ、テロ組織の取材を行っていたウォール・ストリート・ジャーナルの記者ダニエル・パールが消息を断つ。妊娠五ヶ月の妻マリアンヌ(アンジェリーナ・ジョリー)、パキスタンのテロ対策組織、米国領事館、FBIらによる捜索が開始されるが…。実話をベースにしている重さはあるが、物語としての面白みは薄い。犯人の追いつめ方など興味深い所はあるが、やはり事実に忠実なのかテンポが悪い。実行犯も事件の全容も描けていない未消化感もある。表現したいものがあるにしても、映画にするならそれなりの見せ方は工夫すべきだろう。主人公が仏教徒であるシーンが出てくるがSGI(創価学会インタナショナル)の信者で、原作では信仰の力が強調されているらしい。
