電子竹林:Blog

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「ラースと、その彼女」- Lars and the Real Girl -

クレイグ・ギレスピー監督、ナンシー・オリバー脚本。アメリカ中西部の小さな町、シャイだけど優しく純真な青年ラース(ライアン・ゴズリング)は兄のガス(ポール・シュナイダー)、妊娠中の義姉カリン(エミリ・モーティマー)が住む家のガレージに住んでいる。ガスとカリンはラースが孤独なのを心配しているが、ある時、ラースはリアルドールビアンカを彼女だと紹介する…。コメディになるか、逆にシリアスになり過ぎそうな設定を、静かに押さえた演出で描く雰囲気が素晴らしい。それだけに観るほうは細部の微妙な表現にまで注意が必要。例えば、最初から出てくるラースが持つショールは密かに、そして象徴的に多くの場面で登場している。悪い人間がいない街の人々は、古き良き米国の理想的な姿かもしれない。脇役がみんないい。特に義姉役のエミリ・モーティマー、医師役のパトリシア・クラークソンが印象的。面白かった。もっとメジャーで公開して欲しい作品。

http://lars-movie.com/