電子竹林:Blog

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「TAJOMARU」

中野裕之監督、芥川龍之介「藪の中」原案、市川森一/水島力也脚本。管領職の畠山家の長男・信綱(池内博之)、次男・直光(小栗旬)、その許嫁の阿古姫(柴本幸)は大納言家の娘。将軍足利義政(萩原謙一)が、阿古姫と婚姻を結び大納言家の黄金を受け継いだ者を管領に就かせると宣言した事により、幼い頃に盗人だった桜丸(田中圭)の陰謀で直光と阿古姫は山中に逃れ、そこで盗賊・多襄丸(松方弘樹)に襲われる…。黒沢明の「羅生門」の原作、芥川龍之介「藪の中」が原案…という程にも使われていない。登場人物とか、ホンのちょっとでほとんどオリジナルストーリー。「藪の中」の複数の視点で異なる解釈、という点を再構築したいという意図は分かるが、成功していないし、そもそも面白くない。演技も部分的にかなりヒドイ。中野裕之は、「SF サムライ・フィクション」の時みたいなスタイリッシュな雰囲気が無くなってしまって残念。

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