トニー・スコット監督。ペンシルベニア州、ディーゼル機関車と39両編成の貨物列車777号がブレーキ操作ミスのために無人のまま暴走。大量のディーゼル燃料と化学物質を乗せた貨物は、このままでは市街地スタントンの急カーブで脱線し大惨事を引き起こす。旧式機関車1206号に乗り込んでいたベテラン機関士フランク(デンゼル・ワシントン)と新米車掌ウィル(クリス・パイン)は、777号を停止させようと試みるが…。2001年5月15日オハイオ州のCSX8888号暴走事件にヒントを得た映画。シンプルな事件をじっくりと描き出している。後から実際の事件の詳細を読んだが、暴走の原因、貨物の毒物、脱線機、燃料放出バルブ射撃、停止の方法などかなり忠実。映画的に派手にして見どころは増やしているけど。荒っぽいようでスタイリッシュな映像も内容にマッチしている(トニー・スコットの得意なズームの使い方は嫌いだけど)。考えてみると､トニー・スコット映画の中では一番か「エネミー・オブ・アメリカ」ぐらい面白いかも。ディティールへのこだわりは多分、鉄ちゃん好み。
