電子竹林:Blog

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「一命」

三池崇史監督、滝口康彦原作「異聞浪人記」。合戦もなく太平の世となった江戸時代初頭、井伊直孝の大名屋敷に切腹のために玄関先を貸して欲しいと現れた津雲半次郎(市川海老蔵)。井伊家家老の斎藤勘解由(役所広司)は、かつて狂言切腹に訪れ実際に腹を切らされた若い武士、千々岩求女(瑛太)の事を語り出すが…。最初で気がついたのだけど、これって1962年小林正樹監督「切腹」のリメイクなのか。「切腹」も記憶曖昧だけど、仲代達矢市川海老蔵ではレベルが違い過ぎ。出だしの展開は引きつけられるが、それも40分まで。中盤からはかなり間延びした感じ。それでも最後は上手くまとめたとは思う。三池崇史ならもっと血みどろにするかと思ったけど、意外に地味かも。むしろ、満島ひかりの幽霊っぽさに三池の味が出ている。オリジナルのレベルの高さから考えてリメイクの意味もあまりないし、これは海老蔵復帰のためだけの企画映画って印象。

http://www.ichimei.jp/

オリジナルの一部(YouTube)→ http://www.youtube.com/watch?v=kB8n-pPYrPw