電子竹林:Blog

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「アートのお値段」-The Price of Everything-

ナサニエル・カーン監督。秋のオークション直前のNY、サザビーズ。オークショナー、ギャラリスト、評論家、コレクター、アーティストそれぞれの立場からアートの価値を語るドキュメンタリー…。アートに興味があればかなり面白いと思う。ただ、それほど公平でもなく、アーティストでも微妙にラリー・プーンズは正義、ジェフ・クーンズは悪役な雰囲気がある。日本なら、大竹伸朗は正義だが村上隆は悪魔、嫌い、と言った感じ。その不公平感は、庶民代表の監督の気持ちなのかもしれないが。アートの世界としては「世界で一番ゴッホを描いた男」と対局な世界かな。アーティストの作品作りのとこはどれも面白い。ジデカ・アクーニーリ・クロスビーが色見本で色を決めているのはちょっと驚きだし、ジョージ・コンドの勢いあるけどかなり適当な製作も驚いたし、マリリン・ミンターの繊細な製作過程も面白い。コレクターの考えはどれも浮世離れしすぎていて、特にステファン・エドリスの感覚は怖いぐらい。

http://artonedan.com/