電子竹林:Blog

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「アリスとテレスのまぼろし工場」

岡田麿里監督脚本。製鉄所の爆発事故により出口を閉ざされ、時が止まった町。中学三年の正宗(榎木淳弥)たち町民は、製鉄所の佐上衛の掟により、変化しない生活を強いられていた。ある時、正宗は佐上衛を義父に持つ同級生・睦実(上田麗奈)に導かれて入った第五高炉で、野生児のような五実(久野美咲)と出会うが…。個人的にはまったく合わない映画だった。何も変えてはいけないというルールができた経緯がイマイチ分からず、そこに納得性がないし、それに従う町民も謎。そもそも電気などのインフラや食料や水道がどうなっているか分からない。こういう状況ならスティーブン・キングアンダー・ザ・ドーム」みたいなドラマが生まれると思うのだけどなあ。なんとなく、福島第一原発事故や、変化しない日本の状況の暗喩かとも想像してみたりしたが、どうなんだろうか。タイトルからして哲学性があるのかと思ってもいたが、イデア論的に考えても納得はできなかった。この監督、「さよならの朝に約束の花をかざろう」はかなり好きだったんだが。

https://maboroshi.movie/