クリストファー・ボルグリ監督脚本。ノルウェー首都オスロ。シグネ(クリスティン・クヤトゥ・ソープ)と恋人トーマス(エイリック・セザー)は同棲していたが、トーマスが芸術家として脚光を浴びたこと、またある事件をきっかけに、注目を浴びるためにロシアの違法薬物に手を出すが…。北欧映画らしい、シニカルな社会派映画。出だしから、イカれた倫理観ってのがわかるが、さらにその承認欲求がもの凄い。シグネはミュンヒハウゼン症候群みたいな主人公だが、でも、どこかにいそうな人物像ではある。そこが怖い。また。インクルーシブファッションへの視点が、一周回って皮肉で面白い。北欧映画ってのは、やはり一味違う面白さがある。